GLOBALG.A.P.では、コロナウイルス感染症対策に関する多くの問い合わせを受け、FAQ(よくある質問と答え)「認証生産者と認証機関におけるCOVID-19と食品安全について」をリリースしました。ここでは日本語参考訳を掲載致します。(2020/5/16 20:30 掲載)(英文はこちら)
日本国政府(2020年5月4日発表)では「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」において、業種や施設の種別ごとにガイドラインを作成するなど、自主的な感染防止のための取組を進めることを求めていますので、ご参考にしてください。
【質問一覧】
- COVID-19や食品安全に関する信頼できる情報や、食品事業者向けのガイドラインはどこで入手できますか。
- 渡航制限中で現地審査が受けられず、GLOBALG.A.P.認証書の有効期限が切れそうな場合はどうすればいいですか。
- 4月に期限が切れる予定だったGLOBALG.A.P. 総合農場保証(IFA) 5.2版 認証書が2020年10月まで6ヶ月間延長された場合、その延長された認証書は、グローバル食品安全イニシアチブ(GFSI)のベンチマークとして認められるのでしょうか。
- 5.2版認証書を延長しても、生産者はGFSI対応版の5.3版に再登録し、申請受理してもらうことはできますか。
- 認証書延長の緊急措置は、CoC認証、GRASP、NURTUREなどの規格やアドオンにも適用されますか。
- 認証書延長の緊急措置は初回審査にも適用されるのでしょうか。
- GFSI適合の認証が必要な場合、リモートのみでの審査は認められますか。
- 審査会社がリモート審査を行っているが、GLOBALG.A.P.データベースに期限延長が登録されていない場合、認証書の有効期限を8ヶ月間延長することはできますか。
- 2020年3月26日以前に付与された、認証書有効期限8ヶ月間の延長は有効ですか。
- 生産者が是正処置を行う為の28日(初回審査は3ヶ月)の期間を延長することはできますか。
- 生産者に不適合があった場合、審査会社が認証決定を行うための28日間の期間を延長できますか。
- コロナウイルスによるGLOBALG.A.P.緊急処置の影響を直接受けるGLOBALG.A.P.管理点はどれですか。
【質問回答】
- COVID-19や食品安全に関する信頼できる情報や、食品事業者向けのガイドラインはどこで入手できますか。
世界保健機関(WHO)は2020年4月7日、COVID-19と食品安全に関する暫定指針を発表しました。食品事業者のためのガイダンス:暫定版。このガイダンスでは、以下のような課題を取り上げています。
-労働者のための症状の認識
-使い捨て手袋の使用
-職場環境における社会的距離(ソーシャルディスタシング)
-食品の輸送
-社員食堂
-職場でのCOVID-19感染症
コロナウイルスに関するその他の一般的な情報は、GLOBALG.A.P.ウェブサイト(https://www.globalgap.org/uk_en/media-events/news/corona-virus-updates/index.html)の右側にあるクイックリンクセクションの “Helpful Sources “内にあります。
- 渡航制限中で現地審査が受けられず、GLOBALG.A.P.認証書の有効期限が切れそうな場合はどうすればいいですか。
審査会社に連絡し、認証書の有効期限延長を依頼してください。GLOBALG.A.P.のCOVID-19緊急手順では、審査会社が出張して現地審査を行うことが不可能と判断した場合、認証書の有効期限を6ヶ月間延長することができます。次の認証サイクルのために同じ審査会社に再登録する必要があります。通常通り認証審査を受ける時と同様に、自己評価活動を継続しておくことをお勧めします。
検査を書類審査と現地審査に分けるオプション(一般規則パートⅠ、5.1.2.1.1; (i)及び(ii)に記載の通り)も可能です。検査の書類審査と現地審査の間に 4 週間を超えてはならないという既存のルールは、検査の現地審査が完了するまで延長することができます。審査会社は、両方の審査が完了して初めて認証の判定を下すことができます。
- 4月に期限が切れる予定だったGLOBALG.A.P. 総合農場保証(IFA) 5.2版 認証書が2020年10月まで6ヶ月間延長された場合、その延長された認証書は、グローバル食品安全イニシアチブ(GFSI)のベンチマークとして認められるのでしょうか。
はい、2020年5月21日以前に発行された、GLOBALG.A.P. 総合農場保証 5.2版の青果、水産養殖、ホップの認証書は、その延長分も含め、すべてGFSI承認済みとなります。
- 5.2版認証書を延長しても、生産者はGFSI対応版の5.3版に再登録し、申請受理してもらうことはできますか。
はい、5.2版の認証書を延長して、GFSI対応版の5.3版の検査を審査会社が実施できるようになったら、5.3版の認証書を発行することは可能です。
- 認証書延長の緊急措置は、CoC認証、GRASP、NURTUREなどの規格やアドオンにも適用されますか。
はい、すべてのGLOBALG.A.P.規格とアドオンに適用されます。
- 認証書延長の緊急措置は初回審査にも適用されるのでしょうか。
いいえ、既に発行されている認証書の有効期限延長のみに適用されます。
- GFSI適合の認証が必要な場合、リモートのみでの審査は認められますか。
いいえ、現在、GFSIベンチマーク・スキームに基づいて行われる審査および認証の決定は、リモートのみでの審査には対応しておりません。GLOBALG.A.P.は、現地審査に代わる任意のエビデンス収集方法を検討しており、近日中に関係者に働きかける予定です。詳細は近日中に発表される予定です。
- 審査会社がリモート審査を行っているが、GLOBALG.A.P.データベースに期限延長が登録されていない場合、認証書の有効期限を8ヶ月間延長することはできますか。
いいえ、2020年3月26日現在、6ヶ月間の延長のみ可能です。
- 2020年3月26日以前に付与された、認証書有効期限8ヶ月間の延長は有効ですか。
はい、その延長は有効です。
- 生産者が是正処置を行う為の28日(初回審査は3ヶ月)の期間を延長することはできますか。
はい、この緊急手順の枠内では、審査会社は追加で28日(合計56日/初回審査の場合は3ヶ月+28日)の期間延長が可能です。一般規則に定められた期間は有効ですが、この緊急手順の枠組みの中で、審査会社は、生産者側が対応不可能な状況に基づく正当な理由のために、是正処置を提示するために許容される期間をさらに28日延長することができます(合計56日/初回審査の場合は3ヶ月+28日)。生産者は28 日以内に是正処置を報告できなかったことを証明する書類を提出しなければなりません。
- 生産者に不適合があった場合、審査会社が認証決定を行うための28日間の期間を延長できますか。
いいえ、未解決の不適合のクローズの後、最長28日以内に審査会社が認証決定を行うための時間枠は有効なままです。
- コロナウイルスによるGLOBALG.A.P.緊急処置の影響を直接受けるGLOBALG.A.P.管理点はどれですか。
今後の審査において、審査員は、リスク評価(AF 4.1.1.1、FV 5.1.1.1)にパンデミックの影響が含まれているか、健康と安全に関して必要な措置が取られているか(AF 4.1.2,、AF 4.1.3)、取られた措置(手洗い、一般的な衛生・衛生)を説明・強化するための必要な訓練(AF 4.2)、事故・緊急時の手順が更新されているか(AF 4.3.1)を確認するものとします。また、外部委託業者及び来訪者に対する対応がなされているかどうかを確認します。
※基準はAF(全農場ベース)とFV(青果)の管理点とGLOBALG.A.P.IFAの適合基準を参照しています。